楽しみとは心の中にあるもので、外にあるものではない。~震災特需に思う~

楽しみとは心の中にあるもので、外にあるものではない。~震災特需に思う~

おはようございます。余震が続く熊本、なかなか余震がなくなりません。

さて、熊本の建築業界は、震災の被災家屋の公費解体が進み、設計依頼や耐震改修の依頼が増えています。設計はすれど、工事を請け負う工務店が少ないため、1年待ちとも、1年半待ちともの状況です。これからさらに解体進めば、2年待ち、3年待ちになるのではと心配します。資材等も割高だし、職人の日当も確実に上がっています。

今の熊本は震災特需で、好景気の状況にあります。多くの県外の建設業者も支店を新設して活発に動いていますが、なかなか初顔との仕事は難しく、長年付き合いのある職人の工務店を待つ事が、間違いのない選択とユーザーには語っています。

この震災特需は、3年~4年で終わります。また、厳しい受注競争の時代に戻ります。最近気づくのが、高級車の売れ行きが好調な話です。震災特需は、建設業界には明るい兆しですが、いずれは終わりが来ます。

仕事がない時は、仕事を得た事に喜びを感じるが、断るほどの多忙には仕事を得た喜びは少ない。ただ特需で利益率が上がり、ついつい外に幸せを求める傾向がある。それが、高級車の販売好調につながるのでしょう。車を売る側からすれば、頑張り時でもあります。

日本の陽明学の祖・中江藤樹の言葉に次の訓示があります。

「順境に居ても安(やす)んじ、逆境に居ても安んじ、淡々飄々(たんたんひょうひょう)として苦しめる所なし。是を真楽と言うなり。万の苦を離れて、この真楽を得るを学問の目あてとす」

要は楽しみは心にあるということだろう。

「隣の芝は青く見える」

成功した人の様になりたい、と思うのは誰しも同じですが、一時の特需に乗っかって私欲を追っては、先細りになる。特需は非常時(有事)であり長くは続かない。いずれ来る厳しい受注競争の時代(平時)を想像して、その時に備えることが大事な気がする。
人(世間)は、建設業界の人間の行動がよく見えるもの、有事の時から平時の準備をすることを忘れてはいけない、と中江藤樹も語っています。

幕末の儒家・佐藤一斎の訓示にも次の言葉があります。

【現代語訳】
人は心に楽しみことがなくてはいけない。楽しみとは心の中にあるもので、外にあるものではない。
(以上、『言志四録』より)

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